ワインの香り

ワイングラスを持ってクルクルとグラスを回した後、鼻を近づけてワインの香りを確認している姿を見ると、「あの人はワイン通なのだな」と感じてしまいます。
よいワインというのは、香りもとても素晴らしいそうで、ワインに慣れた熟練者になってくると、ワインの香りをかいだだけでそのワインの原料となるぶどうの品種や熟成度がわかるほど、香りと言うのはワインの重要な情報源になります。

ワインの香りを確認するには、グラスに鼻を近づけて軽く香りをかぎます。
このときに立つ香りは「アロマ」と呼ばれ、もともとぶどうが持っている香りや発酵中に生まれてくる果実の香りで、ぶどうの品種や熟成度によってさまざまに感じられます。
果実の香りがくっきりと鮮明に感じられるものほど、上質なワインと言われます。
赤ワインでは、カシスや木いちご、野いちごなどの果実の香りや、ピーマンなどの野菜、スミレなどの花、甘草などのスパイスの香りに例えられることが多いです。
白ワインでは、青りんごやレモン、ライムなど、爽やかな果実の香りに例えられることが多いです。
他にはミントやレモングラスなどのハーブ、ユリやバラなどの花の香りに例えられることもあります。

ワインをグラスに注いですぐ立ち昇る「アロマ」を確認したら、次にグラスの底をテーブルにつけたまま、グラスを大きく渦巻き状に回転させます。
こうすることでワインが空気に触れ、香り成分が目を覚まし蒸発とともに立ち昇ってきます。
この香りを「ブーケ」と呼び、ワインが熟成される中で生まれてくる香りなので熟成度や熟成方法によってさまざまな香りが現われてきます。
グラスを回したらすぐに鼻を近づけて、軽くクンクンとかいでみましょう。
ブーケは果実香を感じるアロマとは違う特徴があります。
赤ワインでは腐葉土、紅茶、枯れ葉、きのこ、なめし皮などの香りに例えられ、比較的濃厚な香りがします。
白ワインのブーケは、赤ワインに比べて軽い感じの香りが多く、干し草やドライフルーツ、白カビの香りなどと表現されます。

このように、ワインの香りは「アロマ」と「ブーケ」の2回、楽しみます。
しかしどれだけワインの香りにうっとりしてしまっても、あまり長い時間においをかがないようにしましょう。
初めに感じた香りの記憶が混乱しないよう、第一印象をしっかり捉えることが大切です。